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筑前三分金(審議品)

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分類···金貨江戸時代には政府が発行した正規貨幣の他に、試鋳貨幣として発行し、流通市場に現れなかったものがあります。 筑前分金は幕末唯一の楕円系の金貨で、表面上部に福岡藩主黒田家の裏紋である「車藤」、下部に額面の三分が刻印されています。 裏面には「筑前」の文字と花押が打刻されています。大きさはおよそ、縦18mm、横12mm強、厚みは1mm弱です。家族が30年程前に江戸期の試鋳貨の研究をしておりましたが当時この筑前分金の資料や発行経緯などを調べに九州へ出張し現地の古銭愛好会の方々と何度か交流した際に郷土史家の方から資料と共に購入したものになります。それによりますと風雲急を告げる幕末の文久3年頃は福岡藩も幕令により領海沿岸一帯に砲台を築いたり軍備拡張に追われ攘夷決行の緊迫した情勢にありその費用捻出のために領内鉱山からの産出金銀銅材を用い各種領内貨幣を計画する中で藩士牧市内の財用計画書が提出され財政難を乗り切るため非常用軍用金として筑前分金等を発行してはどうかと提案がなされ家老の審議が重ねられ同年7月8日以降に福岡城内下り松付近で鋳造されたと記録があります。当時藩内には犬鳴鉱山(嘉永5年開山)粕谷郡・八木山の隠し金山・粕屋郡などに金山銅山がありその鋼材を用いたようです。他にも筑前通宝等がありますが結局は慶応年間に入り全国通用貨でないと決済が滞り親戚関係にあった薩摩藩などと連携し天保通宝・幕府二分金の贋造が主になっていったようです。明治3年に入り福岡藩は太政官札の贋造が発覚しその罪を問われ廃藩となりました。筑前分金もその時以降にどう処分されたのかまでは経緯が不明ですが現在コイン業界でも大変数少ない希少な貨幣です。筑前分金は地元神社にも藩からの奉納として今も大切に保管されています。出品の品は、何十年も前から当家に伝わりますが鑑定書等は取得していませんでしたので今回は審議品として出品させて頂きます。ご購入の際は、納得の上画像をご判断頂きご購入下さいますようお願い申し上げます。(撮影時の光の加減が若干写真に影響しています。何卒ご了承くださいませ)

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カテゴリーおもちゃ・ホビー・グッズ > コレクション > 旧貨幣/金貨/銀貨/記念硬貨
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